📝 第3回:「通訳担当不在…どうする?」
─ 多言語スタッフゼロでも“伝わる職場”はつくれる ─
🧭 はじめに:通訳不在は当たり前
中小企業の多くでは、外国人社員に対して専属通訳を置く余裕はありません。
しかも、採用数が少ないと「日本語でコミュニケーションできる人だけ採用」になりがち。
でも実際は、言葉が通じない=業務が回らないとは限りません。工夫次第で“安心して働ける環境”はつくれるのです。
📉 1. 通訳不在で起こりがちな問題
問題 | 背景 |
---|---|
📄 書類・マニュアルが読めない | 専門用語・難解な日本語+母語訳がない |
📢 指示を正しく理解できない | 抽象的な表現や略語が通じない |
😶 意思表示・相談ができない | 間違えても伝えられず、孤立しやすくなる |
💡 言葉の壁は「間違えることを恐れる空気」を生みがち!
🛠 2. 通訳なしでもできる“伝わる工夫”
✅ 多言語アイコン・シート活用
- 図で伝える「作業手順」「注意事項」などのアイコン化
- 指差しチェックリストや“YES/NOカード”を常備
💬 翻訳アプリ+“わかりやすく話す習慣”
- Google翻訳やボイス翻訳アプリを使う習慣化(定型文の活用)
- ゆっくり・簡単な言葉で話す、冗談や比喩は避ける
🏷 社内掲示の見直し
- 社内ルール・掃除当番表などを「日本語+母語」で図解する
- 多言語の“よくある質問コーナー”をつくるのも効果的
👥 3. 職場全体に“伝える意識”を育てる
- 「相手がわからない前提」で話すクセを浸透させる
- 現場社員に“簡易説明の研修”を行うと、伝え方が格段に改善される
- 文化交流会で“母国語の発音”や挨拶を体験すると、距離感が縮まる
✍️ 一言例:
「これ、わからなかったら一緒にスマホで調べましょう。翻訳使えますよ!」
📚 実際にあった改善事例(匿名)
三河地域の部品加工会社で、ベトナム人社員が指示の意味を誤解して加工ミス。
→ 翌月から“ピクトグラム付きの工程表”を導入+昼休みに翻訳アプリ活用の研修を実施。
→ 現場の作業精度が上がり、社員間の声かけも活発化した。
💡 技術より“伝え方”が整えば、職場の質はぐんと変わる!
🌱 まとめ:通訳がいなくても“寄り添い”はできる
中小企業だからこそ、社員同士の距離が近く、“人の温かさ”が伝わりやすい職場になります。
通訳がいないという前提のもと、制度+日常の工夫で“伝わる職場づくり”は十分可能です。
完璧に通じなくても、“伝えたい気持ち”があるだけで関係性は育ちます😊