第2回:「やさしい日本語」は“伝える技術”──現場でできる日本語支援の第一歩
外国人社員とのコミュニケーションで「日本語が通じない」「説明が伝わらない」と感じたことはありませんか?
その原因は、相手の日本語力だけでなく、企業側の“伝え方”にもヒントがあります。
そこで注目されているのが「やさしい日本語」。これは、日本語を母語としない人にも伝わりやすいように工夫された表現方法で、災害時の情報発信や行政文書でも活用が広がっています。
🗣「やさしい日本語」の基本ルール
- 難しい言葉を避ける(例:「検討」→「考える」)
- 一文を短くする(例:「〜ので」→「〜です。だから〜です。」)
- 漢字にふりがなをつける、またはひらがなにする
- 外来語や専門用語は言い換える(例:「エントリー」→「申し込み」)
これらは、外国人社員との日常会話だけでなく、業務指示・マニュアル・掲示物などにも応用できます。
🏢現場での活用事例
① 製造業の現場での指示
- Before:「この部品は検査済みですので、次工程に回してください」
- After:「この部品はチェックしました。つぎの作業にうつしてください」
② 清掃業のマニュアル
- Before:「清掃後は報告書に記入し、責任者に提出してください」
- After:「そうじがおわったら、かみのレポートにかいて、リーダーにわたしてください」
③ 掲示物の工夫
- 「ごみは分別して捨ててください」→「ごみはわけてすててください」
こうした工夫により、外国人社員の理解度が上がり、ミスや不安が減るという声が多く聞かれます。
📘第3回につながるポイント:「やさしい日本語」から“学ぶ日本語”へ
「やさしい日本語」は、企業側の伝え方の工夫ですが、外国人社員自身が日本語を学ぶ力をつけることも、長期的な定着には欠かせません。
そこで次回は、実際の日本語教育テキストとして広く使われている『みんなの日本語』を取り上げ、企業がどのように導入・活用できるかを具体的に紹介します。
ことばの壁を越えるには、伝える工夫と学ぶ環境の両立が必要です。
第3回では、外国人社員が「自分で日本語を学び、成長できる仕組み」づくりに踏み込んでいきます。
次回もどうぞお楽しみに。

