第3回:「みんなの日本語」で“学ぶ力”を育てる──企業内でできる日本語教育の導入法
「やさしい日本語」で伝える工夫をしても、外国人社員が自ら日本語を学び、理解力を高めていく環境がなければ、定着支援としては不十分です。
第3回では、企業内での日本語教育の導入例として、定番教材『みんなの日本語』を活用した実践方法をご紹介します。
📘『みんなの日本語』とは?
- 初級者向けの日本語学習教材として、国内外で広く使用
- 文法・語彙・会話練習が体系的に構成されており、現場で使える表現が豊富
- 英語・中国語・ベトナム語など多言語訳付きの補助教材もあり、外国人社員の母語支援にも対応
🏢企業内での活用方法
① 朝礼前の“10分学習”
- 毎朝1文型ずつ、例文を読み上げて練習
- 「報告・連絡・相談」に使える表現を重点的に
② 業務と連動した“カスタマイズ学習”
- 清掃業なら「掃除する」「片付ける」「報告する」などの動詞を中心に
- 製造業なら「部品」「検査」「異常」などの名詞を取り入れる
③ 社内リーダーによる“伴走型支援”
- 日本人社員が週1回、簡単な日本語チェックや質問対応
- 翻訳アプリや図解を併用し、理解を深める
🎯導入のメリット
- 業務理解が深まり、ミスや不安が減少
- 自信がつき、報連相や会話が増える
- 「学びの場」があることで、企業への安心感・定着意欲が向上
🔗「企業内教育」から「地域連携」へ
『みんなの日本語』は、地域の日本語学校でも使用されている教材です。
企業内での学びが、地域の学習機関との連携につながることで、より継続的で体系的な日本語教育が可能になります。
次回は、地域の日本語学校や支援団体との連携事例を紹介し、企業が外部資源をどう活用できるかを深掘りします。
「伝える」から「学ぶ」へ──ことばの壁を越える第3ステップ。
次回は、企業ができる“学びの場づくり”をさらに広げる方法をご紹介します。お楽しみに!

