🌐 JLPTって何? 制度・現場・未来をつなぐ5つの視点 第1回

― 外国人雇用企業のための実践ガイド ―

JLPTと在留資格の関係は一律ではありません。制度ごとの要件と“目安”を正しく理解することで、外国人雇用の現場での誤解やトラブルを防ぐことができます。


第1回:JLPTと在留資格 ― 制度との関係を正しく理解する

「N4がないと在留資格が取れない」といった誤解が現場で広がることもあります。JLPTと在留資格制度の関係を正しく理解することで、採用時の判断ミスやトラブルを防ぐことができます。


🧩 技能実習・特定技能・技人国とJLPTの関係

在留資格と日本語能力試験(JLPT)の関係は、制度ごとに異なります。

  • 技能実習:日本語能力の要件は制度上明記されていませんが、実習計画の認定や受入企業の指導体制において、一定の日本語力が求められることがあります。JLPTは“参考”として使われることが多いです。
  • 特定技能1号:JLPT N4またはJFT-Basicの合格が必須要件です。これは「日本で生活・就労する上で最低限の日本語力があること」を証明するためです。
  • 特定技能2号:原則として日本語試験は不要ですが、外食業・漁業分野ではN3以上が求められるケースがあります。
  • 技術・人文知識・国際業務(技人国):JLPTの合格は要件ではありませんが、業務内容に応じた日本語力があることが前提です。実務上、N2以上が望ましいとされることが多いです。

🧠「N4以上が必要」とはどういう意味か?

「N4以上が必要」という表現は、「制度上の“要件”」と、「企業側の“目安”」が混同されやすいポイントです。

  • 特定技能1号では、N4以上が“必須”(=合格していないと申請できない)です。
  • 技人国では、N2以上が“望ましい”(=制度上の要件ではないが、業務遂行上必要)とされることが多いです。
  • 技能実習では、N4やN5が“参考基準”として使われることがありますが、法的な要件ではありません。

⚠️ 誤解しやすい“要件”と“目安”の違い

在留資格JLPTの位置づけ誤解されやすい点
技能実習任意・参考基準「N4がないと入国できない」と誤解されがち
特定技能1号N4またはJFT-Basicが必須JFT-BasicでもOKなのにN4に限定してしまう
特定技能2号原則不要(分野によりN3)「2号なら日本語力は不要」と一律に考えてしまう
技人国要件なし(実務上N2以上が望ましい)「N2がないと技人国は取れない」と誤解されがち

✅ まとめ:制度理解が“安心の雇用”につながる

JLPTは在留資格の取得において「必須要件」となる場合もあれば、「目安」や「参考情報」にとどまる場合もあります。制度ごとの違いを正しく理解し、現場での判断に活かすことが、外国人雇用の安心と信頼につながります。

次回は、JLPTの制度的な背景と、現場での誤解について整理します。


参考:
特定技能に必要な日本語試験の要件(にほんごカフェ)
技能実習・特定技能・技人国の比較(マロン行政書士事務所)

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