Q25:在留資格変更許可申請書の「申請人等作成用2」及び「所属機関作成用」の上部に「(変更申請の場合のみ)」と記載されているのですが、在留期間更新許可申請の場合は「申請人等作成用1」の1枚のみを提出するのですか。
外国人雇用を推進する中小企業の経営者・人事担当者の皆様、こんにちは。行政書士の山本です。
入管の手続きにおいて、「期間の更新」と「資格の変更」では、提出すべき申請書の「枚数」に明確な違いがあります。
今回は、公式Q&A(Q25)に基づき、在留期間更新許可申請における申請書の正しい構成について論理的に解説します。
1. 結論:更新申請でも「全枚数」の提出が必要
結論から申し上げますと、在留期間更新許可申請の場合であっても、「申請人等作成用」および「所属機関作成用」のすべての枚数を提出する必要があります。
申請書の上部に「(変更申請の場合のみ)」と記載されている箇所は、あくまでその項目(特定の記入欄)が変更申請時のみ記入が必要であることを示しているに過ぎず、「シート(葉)そのものが不要」という意味ではありません。
2. 根拠:申請書の「データ構造」を理解する
入管庁の回答に基づき、申請書の構成を整理します。
① 申請人等作成用(計3枚)
- 1枚目: 氏名や在留カード番号などの「基本属性」。
- 2枚目・3枚目: 学歴、職歴、滞在費用の支弁方法など。
- ここに「(変更申請の場合のみ)」という注釈がある項目がありますが、更新申請でもその他の必須項目(直近の年収や住居地など)があるため、シート自体は省略できません。
② 所属機関作成用(計1〜2枚)
- 企業の名称、資本金、売上高、そして外国人が従事する具体的な職務内容を記載します。
- 入管は更新の際にも「現在も適切な業務に従事しているか」「企業の経営状態に問題はないか」を最新のデータで再バリデーション(検証)するため、このセクションも必須となります。
3. 具体例:よくある「フォーム入力」の勘違い
実務において、更新申請を「簡易的な手続き」と誤認すると、以下のようなエラーが発生します。
- NGパターン: 「前回の変更申請から何も変わっていないから、1枚目(基本情報)だけで十分だろう」と判断して提出する。→ 書類不備として受理されないか、大幅なロスタイムが発生します。
- OKパターン: 変更・更新にかかわらず、配布されている「その資格専用のフォーマット(例:技術・人文知識・国際業務用)」の全ページを揃え、更新申請において不要と指定されている欄以外をすべて埋めて提出する。
【多角的なアドバイス】
- コンプライアンス(行政書士)視点: 「所属機関作成用」のシートには、会社の社印(代表者印)が必要です。これは、会社が本人の継続雇用と労働条件を最新の状態で保証することを意味します。1枚目だけで済ませようとすることは、この重要な「保証プロセス」を飛ばすことと同義ですので注意してください。
- コスト・労務(社労士)視点: 更新申請は「現状維持」の確認ですが、前回の申請時から「職務内容」や「給与額」に変動がある場合は、その変更内容が在留資格の要件から逸脱していないかを再チェックする絶好の機会です。不整合があれば、この段階で修正しておく必要があります。
- 効率化・DX(エンジニア)視点: 在留申請オンラインシステムを利用する場合、画面上の入力フォームに従って入力していくため、物理的な「枚数」を意識しすぎる必要はなくなります。ただし、入力すべき項目は紙の申請書と共通(データ項目は同一)ですので、事前に所属機関(会社)側の最新データをデータベース化しておくと、入力作業を「バッチ処理」のように効率化できます。
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次回予告
次回は、「Q26:Q26:当社と外国人との契約は派遣契約ではありません。申請書の派遣契約に係る部分は記載することがないのですが、どうしたらよいですか。」について詳しく解説します。

