【Q&A特集】Q26:当社と外国人との契約は派遣契約ではありません。申請書の派遣契約に係る部分は記載することがないのですが、どうしたらよいですか。

「派遣ではない」場合の申請書記入:不要な項目はどう処理すべき?

外国人雇用を推進する中小企業の経営者・人事担当者の皆様、こんにちは。行政書士の山本です。
今回は、公式Q&A(Q26)に基づき、派遣契約ではない場合の申請書の書き方と、論理的な処理方法について解説します。


1. 結論:該当しない箇所は「空欄」でOK

結論から申し上げますと、自社と外国人との契約が派遣契約でない場合、申請書内の派遣に関連する項目は記載する必要はありません。

具体的には、申請書(所属機関作成用)にある「派遣先」や「派遣期間」などの欄は、空欄のまま提出して差し支えありません。


2. 根拠:申請書の「条件分岐(IF文)」構造

入管庁の回答に基づき、申請書の入力ルールを構造化します。

① 契約形態による項目の取捨選択

  • 申請書は、直接雇用・派遣雇用・請負など、さまざまな契約形態に対応できる「汎用フォーマット」として設計されています。
  • したがって、「派遣契約の場合のみ記入してください」という趣旨の項目は、直接雇用の企業にとっては「実行されないコード」のようなものであり、入力は不要です。

② 審査官へのシグナル

  • 空欄であることは、審査官に対して「この申請は派遣形態ではない(直接雇用である)」という属性を明示するシグナルになります。

3. 具体例:実務で迷いやすい「記入の作法」

「空欄で出すのは不安だ」と感じる場合の実務的な対応策を整理します。

  • 推奨される対応(標準仕様): 該当しない箇所はそのまま何も書かずに提出します。入管の実務において、これが最も一般的な「正常系」の処理です。
  • より丁寧な対応(例外処理の明示): どうしても気になる場合は、欄内に斜線を引くか、「該当なし」と記載する方法もありますが、必須ではありません。

【多角的なアドバイス】

  • コンプライアンス(行政書士)視点: 「派遣ではない」と判断して空欄にする前に、自社が結んでいる契約が「請負」や「委任」の名目であっても、実態として「派遣(偽装請負)」とみなされる可能性がないか再確認してください。もし実態が派遣であれば、Q24で解説した通り派遣先の資料が必要になり、空欄で出すことは「データの不備」とみなされます。
  • コスト・労務(社労士)視点: 直接雇用の場合は、自社が社会保険や労働安全衛生の全責任を負うことになります。申請書で「派遣ではない」と宣言することは、同時に「自社が雇用主としての全ての法的義務を全うする」と宣言することと同義です。
  • 効率化・DX(エンジニア)視点: 在留申請オンラインシステムを利用する場合、最初の画面で「契約形態(直接雇用/派遣等)」を選択するステップがあります。ここで「直接雇用」を選択すれば、派遣に関連する入力項目は自動的に非活性(グレーアウト)または非表示になるため、入力ミス(バグ)を物理的に防ぐことができ、非常に効率的です。

関連キーワード

申請書の書き方、派遣契約以外、直接雇用、所属機関作成用、空欄、在留申請オンラインシステム


次回予告

次回は、「Q27:当社で雇用した後、派遣社員として派遣先会社で活動してもらう予定です。各種申請書の「申請人等作成用2」の「勤務先」には派遣元会社か派遣先会社のどちらを記載すればよいですか。」について解説します。

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