暦年贈与の注意点はほかにもあります。
1年間の贈与が110万円以下なら非課税となっているのですが、例えば家のローンを肩代わりして払う、というような場合、それが2000万円のローンだとしてそれを毎年110万円以下で分割払い代を贈与している場合は暦年贈与の非課税額にはならないのです。

どうしてだか分りますか？
それは、2000万円のローン代を贈与しているとみなされるからです。たとえ毎年の支払いが110万円以下でも総額の2000万円とみなされるのです。
それが具体的にどのような場合に疑われるかというと、受贈者にローンがあって、毎年定額の贈与をしている場合です。じゃあ、毎年110万円までは非課税だからと110万円ずつ目的の不明確な小遣いとして挙げた場合は、というとそれは非課税で許されるようです。
何が違うのか訳が分かりませんね。これは税務署職員の裁量でも変わってくるところなのでとても難しいです。完全な方法はないですが、過去の判例からより確かな方法を選ぶのが防衛策となります。

こんな時こそ、相続の分野を専門にしている専門家にご相談ください。