契約書・社内規程の草案づくりにAIを活かす方法
1.契約書や規程づくりの「あるある課題」
中小企業の現場では、契約書や社内規程の作成が後回しになりがちです。理由は明快で、「専門的すぎて手が出しづらい」「ひな型があっても自社に合っているか不安」「そもそも時間がない」など。
行政書士として現場支援をしていると、こうした“制度と現場のギャップ”に直面する場面が多くあります。生成AIは、このギャップを埋める「草案づくりの伴走者」として活用できます。
2.生成AIでできること(契約書・規程編)
- 契約書のたたき台作成
例えば「業務委託契約」「秘密保持契約」「雇用契約」など、AIに契約の目的・相手・期間などを伝えると、ひな型ベースの草案を生成してくれます。 - 社内規程の構成案づくり
「テレワーク規程」「副業許可規程」「ハラスメント防止規程」など、目的や運用ルールを伝えることで、構成案や条文の草案を提示してくれます。 - 条文の言い回し調整
「もっと柔らかい表現にしたい」「社員にわかりやすくしたい」といった要望にも、AIは複数案を提示してくれるので、比較検討がしやすくなります。
3.活用の流れ(実践例)
例:業務委託契約書の草案を作りたい場合
- ChatGPTなどに「業務委託契約書の草案を作成したい。委託内容は○○、期間は○○、報酬は○○」と入力
- 条文案が提示される(ただし法的チェックは未完)
- 行政書士が内容を精査し、法的リスクや制度との整合性を確認
- 自社に合わせた最終版を完成
このように、AIは「ゼロから書く負担」を減らし、「比較・検討・修正」に集中できる環境を整えてくれます。
4.注意点と行政書士の役割
- AIは“法的責任”を取れない
生成された契約書や規程は、あくまで草案。法的有効性や制度との整合性は、専門家による確認が不可欠です。 - 制度改正への対応は人の仕事
AIは過去の情報をもとに文章を生成するため、最新の制度改正には対応できないことがあります。行政書士が制度改正の情報を踏まえて補正する必要があります。 - “自社らしさ”の反映は人の感覚で
社風や業務スタイルに合った表現は、現場感覚を持つ人間が調整することで、社員にとっても納得感のある文書になります。
5.まとめ
契約書や社内規程の作成は、生成AIを使えば「ゼロからの苦労」を減らし、「制度と現場の橋渡し」に集中できます。
行政書士が伴走することで、安心してAIを活用できる環境が整います。
次回は「顧客対応(FAQ・チャットボット)」への応用を取り上げます。問い合わせ対応の負担を減らし、信頼感を高めるヒントをお届けします。

