認知症の母が次々にものを買ってしまう!


今は昔。私の母は父亡き後、実家で一人暮らしをしていました。
そんな母が70歳を過ぎたころ、たまに家を訪れると包みのままの荷物がたくさんあるのに気づきました。母に聞くと、なんか買ったんだけどなんだったかなあという返事。まぁ今は困ってないからそのままでいいよ、と。 何かおかしいなと思いそれから注意してみていると、行くたびごとに荷物が増えています。中身を確認すると同じものがいくつもあります。母に聞いても相変わらず要領を得ません。多少ボケてきてるな、とは前から感じていましたが、それがかなり悪化したようです。
母に注意しても一向に効果がありません。多少ならいいかと思っていましたが、先日は50万円もするものを購入していました。セールスに来た人からよく分からないけど買ってあげたとのこと。
このままだとやがて取り返しのつかないことをしちゃいそうで、私は兄と相談して手を打つことにしました。

そのときに、知り合いの行政書士の先生からいろいろ聞いたので、以下それを書いておきます。

・契約の取り消しができるのは、法定後見制度のみ(後見、保佐、補助どれでもできる)
・後見、保佐、補助のどれになるかは医者の診断書による
・法定後見制度は家庭裁判所に申請する。裁判所が後見人を選ぶ
・家族が後見人になりたくてもなれるか分からない(実績は3割程度)
・法定後見制度はデメリットも多い。
・申請から3〜6ヶ月かかる
・契約のトラブルは消費生活センター等が相談にのってくれる。(解約できることも)

といろいろ書きましたが、契約の取り消しができるのは法定被後見人を認めてもらうしかありません。民法では意志能力のない状態での契約は無効、というのがあるそうですが、そう簡単にはいかないのが実情だそうです。だからと言って法定貢献人はできるだけ避けたほうがいいということで、以下の裏技を教えてもらいました。

裏技

①電話の迷惑防止機能を利用して、通話前に「契約は後から取り消す場合があります。事前に家族にもご連絡下さい090-****」のメッセージを流して通話も録音もする

②玄関内に、①と同様の文言を貼っておく。

家族からすると、悪い業者に騙された!とつい思ってしまいますが、実は業者の人も困っていることが多いとのことです。注文を受けて売らないわけにはいかないし、十分に本人の意思を確認したのちに売ったのに、あとからそんなの知らん、って言われたり家族から年寄りをだまして、とか言われたりすることも結構あるとか。
だから、業者に注意して、というのが伝わればだいぶ防げるかなということです。(被後見人かもしれないなと思わせることが大事です)。 
取り消しのリスク(損害)は業者も避けたいのです。