【AI特集】第7回 営業・マーケティングにAIを活用する

~自社の強みを分かりやすく伝えるために~

前回の記事では、外国人雇用におけるAI活用について解説しました。

やさしい日本語への書き換え、多言語対応、安全教育資料の作成など、AIは外国人従業員とのコミュニケーション改善にも役立ちます。

今回は、営業・マーケティングにおけるAI活用について考えてみます。

中小企業では、良い商品やサービスを持っていても、それを十分に伝えきれていないことがあります。

例えば、

  • ホームページの更新が止まっている
  • ブログやSNSに何を書けばよいか分からない
  • 会社案内や提案書が古いままになっている
  • 自社の強みをうまく言葉にできない
  • 営業資料を作る時間がない

といった悩みです。

AIは、こうした「伝える仕事」を支援する道具として活用できます。


中小企業こそ「伝え方」が大切

中小企業には、大企業にはない強みがあります。

例えば、

  • 小回りがきく
  • 顧客との距離が近い
  • 地域に根ざしている
  • 長年の技術や経験がある
  • 柔軟な対応ができる
  • 社長や職人の思いが伝わりやすい

といった点です。

しかし、これらの強みは、意識して言葉にしないと外部には伝わりません。

「うちは特別なことはしていない」

と思っていることでも、顧客から見ると大きな価値である場合があります。

AIは、自社の特徴や経験を整理し、相手に伝わる言葉に変えるサポートをしてくれます。


ホームページの文章作成に使う

まず活用しやすいのが、ホームページの文章作成です。

会社概要、サービス紹介、代表あいさつ、採用ページなど、ホームページには文章が必要です。

しかし、いざ書こうとすると、

「何を書けばよいか分からない」

「堅すぎる文章になってしまう」

「他社と同じような内容になる」

ということがよくあります。

AIには、次のように依頼できます。

中小製造業のホームページに掲載する会社紹介文を作成してください。
特徴は、地域密着、少量多品種への対応、相談しやすい体制、長年の加工技術です。
信頼感があり、分かりやすい文章にしてください。

このように指示すれば、文章のたたき台を作ることができます。

大切なのは、AIに丸投げするのではなく、自社の実態に合わせて修正することです。

実際に行っていないことを入れたり、過度に良く見せたりすると、後で信頼を失う可能性があります。

営業やマーケティングでも、基本は正確に、分かりやすく伝えることです。


ブログ記事のテーマ出しに使う

中小企業のホームページでは、ブログやお知らせを活用することで、会社の考え方や専門性を伝えることができます。

しかし、続けるうえで難しいのが「ネタ切れ」です。

AIは、ブログ記事のテーマ出しに役立ちます。

例えば、

金属加工業の会社ブログで、取引先に役立つ記事テーマを20個考えてください。
初めて依頼する企業にも分かりやすい内容にしてください。

と依頼すれば、

  • 加工を依頼する前に確認しておきたい図面のポイント
  • 短納期対応を依頼するときの注意点
  • 試作品製作でよくある相談
  • 材料選びで失敗しないための基礎知識

といったテーマを出してくれます。

ブログは、単なる宣伝ではなく、顧客の疑問に答える場として活用できます。

顧客が知りたいことを分かりやすく説明することで、信頼につながります。


SNS投稿の下書きに使う

SNSを使って情報発信をしたいと考えていても、

「何を投稿すればよいか分からない」

「文章を考える時間がない」

という企業も多いでしょう。

AIは、SNS投稿の下書き作成にも活用できます。

例えば、

町工場のInstagram投稿文を作成してください。
内容は、新しい機械を導入したことです。
専門的すぎず、親しみやすい文章にしてください。

また、同じ内容でも、

  • 採用向け
  • 取引先向け
  • 地域向け
  • 若い求職者向け

など、対象に合わせて表現を変えることができます。

ただし、SNSでは気軽さがある一方で、炎上や誤解のリスクもあります。

顧客情報、取引先名、写真に写り込んだ個人情報、社外秘の情報などには十分注意が必要です。


提案書や営業資料のたたき台を作る

営業活動では、提案書や会社案内が必要になることがあります。

AIは、こうした資料の構成を考える際にも役立ちます。

例えば、

中小企業向けに、外国人材の受け入れ体制整備を提案する資料の構成を考えてください。
経営者向けに、課題、提案内容、期待効果、導入の流れが分かるようにしてください。

このように依頼すると、

  • 現状の課題
  • 提案の目的
  • サービス内容
  • 導入手順
  • 期待される効果
  • よくある質問

といった流れを整理できます。

営業資料は、見た目だけでなく、相手が判断しやすい構成になっていることが重要です。

AIを使うことで、伝える順番や抜け漏れを確認しやすくなります。


顧客目線の言葉に変える

専門家や技術者は、つい専門用語で説明してしまいがちです。

しかし、顧客は必ずしも専門知識を持っているわけではありません。

例えば、

「高精度加工に対応しています」

という表現だけでは、何が良いのか伝わりにくいことがあります。

これを、

「寸法のばらつきを抑えたい部品や、品質の安定が求められる加工にも対応しています」

と説明すると、顧客にとってのメリットが分かりやすくなります。

AIには、次のように依頼できます。

次の専門的な説明を、初めて読むお客様にも分かりやすい表現に書き換えてください。
売り込みすぎず、信頼感のある文章にしてください。

このように使うことで、専門性を保ちながら、顧客に伝わる文章に整えることができます。


外国人材採用・海外取引にも活用できる

外国人材の採用や海外取引を考える企業では、多言語での情報発信が必要になることもあります。

AIは、会社案内や求人情報を英語などに翻訳する際にも活用できます。

ただし、ここでも注意が必要です。

日本語の文章が曖昧なまま翻訳すると、外国語でも曖昧な内容になってしまいます。

まずは日本語で内容を整理し、そのうえで翻訳することが大切です。

例えば、

次の会社紹介文を、外国人求職者にも分かりやすい日本語に直してください。
その後、英語に翻訳してください。

という流れにすると、伝わりやすい文章になりやすいです。

外国人向けの発信では、言葉だけでなく、仕事内容、労働条件、職場環境を誤解なく伝えることが重要です。


AIを使う際の注意点

営業・マーケティングでAIを使う際には、次の点に注意が必要です。

1 事実と違う表現をしない

AIは、文章を魅力的に見せようとして、実際にはない強みや実績を加えてしまうことがあります。

「地域No.1」「圧倒的実績」「必ず成果が出る」などの表現は、根拠がない場合には避けるべきです。

2 著作権や写真の扱いに注意する

ブログやSNSでは、画像、文章、ロゴなどの使い方にも注意が必要です。

他社の写真や文章を無断で使用すると、トラブルになる可能性があります。

AIで作った文章や画像を使う場合でも、商用利用の条件や権利関係を確認することが大切です。

3 顧客情報・取引先情報を入力しない

営業資料を作る際に、取引先名、単価、契約条件、未公開の案件情報などをAIに入力するのは避けましょう。

必要な場合は、情報を一般化してから利用することが基本です。

4 最終確認は人が行う

AIが作成した文章は、読みやすく見えても、会社の方針や実態と合っていないことがあります。

公開前には、必ず人が確認することが必要です。


まずは「自社紹介文」の見直しから始める

営業・マーケティングでAIを使い始めるなら、まずは自社紹介文の見直しがおすすめです。

すでにある会社案内やホームページの文章をAIに入力し、

この文章を、初めて読むお客様にも分かりやすく、信頼感のある表現に書き直してください。
事実と異なる内容は追加しないでください。

と依頼してみましょう。

これだけでも、文章が整理され、自社の強みが伝わりやすくなることがあります。


まとめ

営業・マーケティングでは、自社の商品やサービスの良さを、相手に分かりやすく伝えることが重要です。

AIは、

  • ホームページ文章の作成
  • ブログテーマの提案
  • SNS投稿の下書き
  • 提案書や営業資料の構成作成
  • 専門用語の分かりやすい言い換え
  • 多言語発信の補助

などに活用できます。

一方で、事実と異なる表現、著作権、個人情報、取引先情報の扱いには十分な注意が必要です。

AIは、会社を実際以上に大きく見せるための道具ではありません。

自社の強みを整理し、必要としている相手に正しく伝えるための道具です。

中小企業こそ、日々の仕事の中にある価値を言葉にして発信することが大切です。

AIを上手に使いながら、自社らしい営業・マーケティングを進めていきましょう。


次回予告

第8回は、

「AIエージェントで業務を自動化する」

をテーマに、定型業務の自動化、書類作成補助、データ整理など、AIを一歩進んで活用する方法について解説します。

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Katsについて

見よう見まねでまずはホームページを立ち上げてみました。これから少しずつレベルアップしていくと思うので、長い目で見てやってください。

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