【特集】2025年10月施行:新「経営・管理」ビザ完全攻略-3

第3回:【経営者要件編】求められる「専門性」と「日本語能力」

2025年(令和7年)10月16日から施行される新基準では、経営者本人に対しても非常に高いハードルが設定されました。これまでは「やる気」と「資金」があれば許可されるケースもありましたが、今後は「経営者としての素養」を客観的に証明しなければなりません。今回は、新設された学歴・職歴要件と日本語能力について詳しく見ていきましょう。


1.経営者の専門性:修士以上の学位または3年の実務経験

改正後の基準では、申請人(経営者)が次のいずれかの要件を満たすことが義務付けられます。

  • 高度な学歴: 経営管理、または従事しようとする事業分野に関連する分野において、博士、修士、または専門職の学位を取得していること。これには外国の大学等で授与された同等の学位も含まれます。
  • 確かな実務経験: 事業の経営または管理について、3年以上の職歴を有していること。この3年の中には、在留資格「特定活動」で行った「起業準備活動」の期間も含めることができます。

つまり、「未経験からのいきなり起業」は、修士以上の学位を持っていない限り、原則として認められなくなるということです。

2.「日本語能力」の要件化:CEFR B2(N2相当)が必須

これまでは明文化されていなかった日本語能力についても、厳格な基準が設けられました。申請人、または少なくとも1人の常勤職員が、相当程度の日本語能力(CEFR B2相当以上)を有している必要があります。

具体的には、日本人や特別永住者以外の場合は、以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 日本語能力試験(JLPT)N2以上の認定。
  • BJTビジネス日本語能力テストで400点以上の取得。
  • 日本の大学、短大、専門学校(認定プログラム)などを卒業していること。
  • 中長期在留者として20年以上日本に在留していること。
  • 日本の義務教育を修了し、高等学校を卒業していること。

3.なぜ「経歴」と「日本語」が求められるのか?

入管庁がこうした高い基準を設けた背景には、「経営活動の実態」をより厳しくチェックしたいという意図があります。

  • 活動実態の重視: 業務委託を行うだけで、経営者としての活動実態が十分に認められない場合は、許可されません。
  • 円滑な事業運営: 3,000万円以上の投資と常勤職員の雇用を維持し、日本社会で適切に事業を継続するためには、経営者自身に高い専門性と、周囲(スタッフや取引先)と意思疎通できる言語能力が不可欠であると判断されたためです。

行政書士からのアドバイス:資格変更や永住への影響に注意

これから「経営・管理」への変更を考えている方はもちろん、すでに在留中の方も将来の計画を立て直す必要があります。

  • 永住許可への影響: 改正後の新基準に適合していない場合、「経営・管理」から「永住」への変更や、高度専門職への変更は認められなくなります
  • 更新時のチェック: 在留期間の更新時には、経営状況だけでなく、当初の事業計画通りに活動しているか、日本語能力等の要件が維持されているかが確認されます。

「自分の学歴や経歴で新基準をクリアできるか?」「スタッフを雇うことで日本語要件を満たせるか?」といった点に不安を感じたら、ぜひお早めにご相談ください。

次回は、非常に重要な【事業計画編】専門家による確認義務化 について詳しく解説します。


参考資料:

  • 出入国在留管理庁「20251016_『経営・管理』の許可基準の改正等について(改正に関するガイドライン)」
  • 出入国在留管理庁「20251016_在留資格『経営・管理』に係る上陸基準省令等の改正について」

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