写真・動画・実演で伝える
「見れば分かる」安全教育のつくり方
外国人社員への安全教育では、言葉だけで説明しようとすると限界があります。
特に、機械操作や危険箇所、保護具の使い方などは、実際に見せた方が早く、正確に伝わります。
大切なのは、説明するだけで終わらせず、見せて、やってもらって、確認することです。
良い例と悪い例を写真で見せる
たとえば、安全メガネの着用について説明するとき、
「正しく着用してください」
だけでは、どの状態が正しいのか分からないことがあります。
そこで、
- 正しく着用している写真
- 間違った着用方法の写真
を並べて見せます。
「これはOKです」
「これはダメです」
と示せば、言葉が十分に分からなくても理解しやすくなります。
同じ方法は、
- 製品の持ち方
- 部品の置き方
- 通路の歩き方
- 保護具の着用
- 危険区域への立入り
などにも使えます。
危険箇所は現場の写真を使う
一般的なイラストよりも、実際の職場の写真を使う方が効果的です。
たとえば、
「この機械のここに手を入れません」
「この黄色い線の中に入りません」
と、実際の設備や床の写真に矢印を付けて説明します。
本人が毎日使う設備そのものを教材にすることで、仕事と安全ルールが結び付きやすくなります。
動画は短くする
作業手順を動画で説明する方法も有効です。
ただし、長い動画を一度に見せるよりも、
「保護具をつける」
「部品をセットする」
「異常時に機械を止める」
など、一つの内容ごとに短い動画にした方が分かりやすくなります。
スマートフォンで撮影した簡単な動画でも十分です。
重要なのは、映像がきれいかどうかよりも、正しい作業が分かることです。
最後は本人にやってもらう
見せただけでは、理解できたかどうかは分かりません。
説明や実演の後は、本人にも同じ作業をやってもらいます。
たとえば、
「では、機械を止める方法をやってみてください」
「安全メガネを正しくつけてください」
と実際に行動してもらいます。
できていれば、その場で確認します。
間違っていれば、もう一度見せます。
この繰り返しが、安全教育では非常に大切です。
「見せる教育」は全員に役立つ
写真や動画、実演を使った教育は、外国人社員だけのためのものではありません。
日本人の新人社員や、経験の浅い社員にも分かりやすい方法です。
文字だけの長い安全マニュアルを読んでもらうより、写真や動画を組み合わせた方が、理解しやすい場合があります。
外国人社員の受入れをきっかけに、
誰が見ても分かる安全教育になっているか
を見直してみるとよいでしょう。
次回は、事故を防ぐうえで重要な「ヒヤリハット」について取り上げます。
外国人社員が「危なかった」と安心して言える職場をどうつくるか、報告を引き出す工夫を紹介します。

